2008年のクーペから続々とモデル追加やマイナーチェンジを繰り返し、2022年8月には40TDIクワトロを発表しており、その人気の高さがうかがえます。
しかし、オーナー様が増えるのと同時に故障の報告も見かけやすいことから、購入したあとにすぐ故障しないかと不安を感じる人が多くいます。
そこで今回は、アウディA5の故障や弱点を現役メカニックがわかりやすく解説します。
なお、本記事では以下の種類を「アウディA5」と総称し、その故障や修理について触れていますので、ぜひ最後までご一読ください。
- アウディA5
- アウディA5クワトロ
- アウディA5Sportback(スポーツバック)
- アウディA5クーペ
アウディA5の故障なら、アウディ専門店のカムズにおまかせください。専門店として30年以上の実績と高い技術力で、低価格・高品質な修理をお約束します。
アウディA5で起きやすい故障と修理費用
アウディA5で起きやすい故障は、以下のとおりです。
A5で起きやすい故障
- ラジエーターの故障
- エンジンオイルの上がり(下がり)の故障
- Sトロニック(トランスミッション)の故障
- エアコンの故障
それぞれ、故障の内容と修理費用の目安を現役メカニックが紹介します。
いずれも故障してしまうと修理にかかる費用が高くなりやすいですから、日頃からメンテナンスを定期的に受けておきましょう。
ラジエーターの故障
アウディA5では、ラジエーターの故障によって水漏れが発生します。
ホース類や周辺のパーツ交換、冷却水の追加費用がかかるといった形で高額修理になりやすい部分です。
また、走行距離に関係なく、経年劣化でトラブルが発生しますから、急なアクシデントに見舞われないよう普段から定期的なメンテナンスやチェックが必要となります。
アウディA5のラジエーターの故障では、パーツ代や工賃などで「約6〜20万円」がかかります。
エンジンオイルの上がり(下がり)の故障
アウディA5には、ターボ付きエンジンとノンターボエンジンの2種類がありますが、特に多いのがターボエンジンのエンジンオイル消費による故障です
原因として、アウディA5の直噴エンジンに必要な「オイルメンテナンスの定期交換を怠る」ことにより、シリンダヘッド部からオイル上がりおよびオイル下がりを引き起こします。
その結果、シリンダー内にオイルが入り込んで不調を引き起こす故障です。
通常、オイル交換は5,000Kmの定期交換をオーナー様におすすめしますが、この状態を放置してしまうことによりオイル減少は進み悪化の一途をたどります。これが原因で、エンジンオイルに関連する部品をすべて代替するといったケースもあります。
早い段階で対応できれば改善と予防処置もありますので、小まめにオイル交換及び定期点検にてオイル消費の確認を忘れないようにしましょう。
アウディA5エンジンのオイル上がり下がり故障では、パーツ代・工賃などで「約50〜60万円」がかかります。
改善と予防はクリーニング
エンジンオイルの改善と予防は、エンジン内部のクリーニングが効果を発揮する部分です。カムズでも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
>>お問い合わせはこちら
Sトロニック(トランスミッション)の故障
アウディA5では、発進時や停止後にショックを感じるSトロニック(トランスミッション)の故障が発生することがあります。
トランスミッションは、速度や負荷に応じてギアを変更する仕組みで、AT・CVTと呼ばれるものに採用され、一般的にオートマチック車に使われています。
Sトロニックのトランスミッションを含めてその多くが電子制御されていますが、電気的な不良によってショックを感じる他にも、ガクガクとした感覚やクリープ現象がなくなる、走行して数分から数十分後に警告灯がつくなどの症状がでてきます。
アウディA5のSトロニックの故障では、部品代や工賃などで「約60〜80万円」がかかります。
エアコンの故障
アウディA5は、経年劣化によってエアコンの故障が発生しやすくなります。
エアコンを使用する季節で発生しやすくなり、エアコン全体の各部品の破損が徐々に増えるからです。
例えば、吹き出し口の風向きを変えるためにつけられた「つまみ」の破損や、コンプレッサー(エアコンガスを圧縮する箇所)から異音が発生するなどが代表的です。
アウディA5のエアコン故障では、部品代・工賃・エアコンガス代などで「約16〜20万円」がかかります。
A5の故障箇所と費用まとめ
・ラジエーターの故障:6〜20万円
・エンジンオイルの上がり(下がり)の故障:50〜60万円
・Sトロニック(トランスミッション)の故障:60〜80万円
・エアコンの故障:16〜20万円
アウディA5における故障・修理の流れ
アウディA5における故障・修理の流れは、以下のとおりです。
- ディーラー・専門店に見積もりをもらう
- 予算に合わせて修理を受ける
場合によっては、予算が足りなかったり、想定以上の費用で買い替えを検討したりすることもあります。
アウディA5の故障を安く修理するなら
アウディA5の故障なら、アウディ専門店のカムズにおまかせください。
- パーツ代が高くて困っている
- 敷居が高くて修理を依頼しにくい
- 緊急対応をお願いしたい
アウディA5の故障に限らず、専門店として30年以上の実績と高い技術力で、低価格・高品質な修理をお約束します。
お困りの際は、先ずはご来社いただき症状をお見せ頂ければ適切なアドバイスもさせていただき、お見積りもご提示させていただきます。
アウディA5の故障で知っておきたいポイント
アウディA5の故障で知っておきたいポイントは、以下のとおりです。
症状に気がついたらお問い合わせ
- エンジンのアイドリングが不安定なった
- エンジンの吹け上がりが悪くなった
- 異音などの音に敏感になる
- 警告灯が点灯したら放置しない
エンジンのアイドリングや吹け上がりの不調は、アウディの代表的な故障によって引き起こされる症状です。
また、各種パーツの破損では異音を発生させるケースが多いため、敏感に感じ取れると早期発見に繋がります。
なお、警告灯が点灯した場合でも走行できることで軽視されやすいですが、放置すると大きなトラブルに発展することも少なくありませんので、すぐに問い合わせしてください。
そのほか、代表的な故障で知っておきたいポイントを以下の3つにわけて紹介します。
- エンジンの不調に気を付ける
- 警告灯がつくことがある
- 寿命を決めるのは故障ではない
エンジンの不調に気を付ける
アウディA5では、普段からそのフィーリングを楽しみながら、エンジンの不調に気をつけておきましょう。
Sトロニックやトランスミッション、ディーゼル特有部品の故障が少なからず発生しているからです。
その多くは、乗り手のメンテナンスが不足していたり、過度な負荷をかけたりすることで発生しますから、常に安心して整備を依頼できる整備工場またはディーラーを見つけて万全な状態で乗り続けることが大切です。
なお、エンジンに不調がある場合には、突発的に走行不能な状態に陥る故障が国産車と同様にあるため、注意しておきたいポイントです。
警告灯がつくことがある
アウディA5に限らず、全般的に故障で困ってしまう警告灯がつくことがあります。
例えば、Sトロニックの故障でもつくことがありますし、オイル不足の警告灯が正常な状態にもかかわらず消えなくなることもあります。
アウディの警告灯は種類が豊富で、調べても正確な情報が出てこないといったことが頻発するため、信頼できる整備工場にみてもらって適切に対応しましょう。
寿命を決めるのは故障ではない
アウディA5はオーナー様が多い一方で、故障の報告も相次いでいるため、「故障=寿命」と考えることもあるはずです。
しかし、寿命を決めるのは故障ではなく、乗り方と定期的なメンテナンス(消耗品の交換や適切なチェックなど)です。
10万キロ・20万キロと、走行距離を重ねても整備がしっかりしていれば現役で問題のないフィーリングを楽しめますし、走行距離が短くても故障が相次ぐことは十分にありえます。
寿命の基準によっても異なる部分ではありますが、故障で判断するのではなく、その車両の状態やメンテナンスの記録からチェックすると良いでしょう。
アウディA5の故障に関するリコール情報
アウディA5の故障に関するリコール情報は、以下のとおりです。
- エンジン冷却装置の故障
- エンジンコンピューター(ECU)の故障
エンジン冷却装置の故障
アウディA5では、エンジン冷却装置の補助クーラントポンプ異常を検知するプログラムの不備によって、火災が発生する恐れがあることからリコール情報が発表されています。
平成23年12月29日~平成29年2月10日 | アウディA5カブリオレ2.0Tq |
平成23年12月17日~平成28年5月10日 | アウディA52.0Tq |
平成23年12月6日~平成29年1月25日 | アウディA5SB2.0Tq |
【国土交通省】報道・広報-報道発表資料-リコールの届出について(アウディアウディA42.0T他)
エンジンコンピューター(ECU)の故障
アウディA5では、エンジンコンピューター(ECU)の故障によって、エンストが発生する恐れがあることからリコール情報が発表されています。
平成23年12月06日~平成26年09月19日 | アウディ A5 カブリオレ 2.0 Tq アウディ A5 2.0 Tq アウディ A5 SB 2.0 Tq |
アウディのリコールはすでにその多くが対応済みですが、新たな情報がないか気になった際には、以下のアウディ公式サイトで確認できます。
>>公式サイトのリコール情報検索はこちら
故障しにくいアウディA5の中古車の選び方
故障しにくいアウディA5の中古車の選び方は、以下の5つです。
- 展示されている状態が清掃等行き届いているか
- エンジンルーム内も綺麗な状態であるか
- エンジンをかけて異音がしないか
- オイル漏れはないか
- 点検記録簿があればその履歴を見てしっかり行われているか
そのほかにも、中古車の選び方で知っておきたいことを以下にわけて紹介します。
- 車検に適合しているか
- 中古車の展示状態はどうか
- 点検記録簿で修理歴(過去歴)を確認できるか
車検に適合しているか
アウディA5は、カスタムされた中古車が多く出回っており、車検に適合しているかを確認する必要があります。
また、カスタム後である場合には「外された純正品」が残っているかも大切なことです。
購入後に車検を通す場合、純正品の取り寄せからパーツ交換の工賃がかかり、高額な費用がかかることもあるからです。
中古車販売店に確認するか、車検適合をきちんと証明できる整備工場から購入をおすすめします。
中古車の展示状態はどうか
アウディA5は、展示されている車両の状態を見ることも大切です。
例えば、以下の部分を確認しましょう。
- ボディが綺麗な状態であるか
- 室内のクリーニングが行き届いているか
- エンジンルームに手を入れて綺麗な状態であるか など
少しでも不安がある場合は問い合わせし、明確に答えをもらえる販売店が好ましいでしょう。
エンジンの音からでも状態がわかる
アウディA5に限らず、全般的にエンジンをかけてその音が静かであるか、うるさい状態なのかで一定の整備状況を考えることもできます。
手入れが行き届いている場合は「それほどうるさくない」ですが、異音があったり、違和感があったりするものは注意が必要です。
点検記録簿で修理歴(過去歴)を確認できるか
アウディA5の点検記録簿で、修理歴(過去歴)を確認できるかも大切なポイントです。
整備された状態は『すべて』記録簿に記載することとなっているので、見ればどのような内容かは目で確かめられます。
特に交換パーツをマメにされているとかは、読み込むだけでどの程度まで実子されているか判断できる項目ですから、ぜひチェックしてください。
アウディの故障を予防する方法
アウディでは、車検・点検時にはエンジン内部の洗浄整備により、故障を予防する方法がおすすめです。
例えば、故障は早めの発見が必要なため、最低1年に1度は点検を行うと良いでしょう。
また、エンジンオイルの管理不足は重大な故障を招く可能性が高いことから、定期的な交換をおすすめしています。
さらには、アウディの故障で多いトランスミッションが精密機械であることも踏まえて、DSGオイルの定期交換により故障予防に努めましょう。
まとめ
アウディA5に発生しやすい故障と、修理費用の目安は以下のとおりです。
A5の故障箇所と費用まとめ
・ラジエーターの故障:6〜20万円
・エンジンオイルの上がり(下がり)の故障:50〜60万円
・Sトロニック(トランスミッション)の故障:60〜80万円
・エアコンの故障:16〜20万円
中古車で購入した場合には、整備や現在の消耗品の状態によって、故障のしやすさが変わりますので、適切に対応を続けて長く乗り続けましょう。
A5の故障なら、アウディ専門店のカムズにおまかせください。専門店として30年以上の実績と高い技術力で、低価格・高品質な修理をお約束します。
中古車販売も手がけておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。