現役メカニックが解説!アウディA4のよくある故障と修理・車検費用

アウディ (Audi)

アウディの中でも、プレミアムミッドクラスの代表として知られるA4。

1995年から初代アウディA4が日本で販売され、ロングセラーモデルとして2020年にマイナーチェンジを受けて今でも根強い人気を誇りますが、購入してからの故障に不安を感じる人が多くいます。

そこで今回は、アウディA4の故障や弱点を現役メカニックがわかりやすく解説します。

なお、本記事では以下の種類を「アウディA4」と総称し、その故障や修理について触れていますので、ぜひ最後までご一読ください。

  • アウディA4
  • アウディA4アドバンスド
  • アウディA4Sライン
  • アウディA4オールロード
  • アウディA4Avant(アバント)
  • アウディA4quattro(クワトロ)

※B5プラットフォームを採用し「B5系」とも呼ばれる種類です。

アウディA7の故障なら、アウディ専門店のカムズにおまかせください。専門店として30年以上の実績と高い技術力で、低価格・高品質な修理をお約束します。

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アウディA4で起きやすい故障と修理費用

アウディ A4アバント

アウディA4で起きやすい故障は、以下のとおりです。

A4で起きやすい故障

  • Sトロニック(DSG)の故障
  • MMIの故障
  • スタートストップの故障
  • 水温警告灯の点灯
  • クーラントの減少による警告灯の点灯
  • その他

それぞれ、故障の内容と修理費用の目安を現役メカニックが紹介します。

いずれも故障してしまうと修理にかかる費用が高くなりやすいですから、日頃からメンテナンスを定期的に受けておきましょう。

Sトロニック(DSG)の故障

アウディA4では、発進時や停止後にショックを感じるSトロニック(DSG)の故障が発生することがあります。

ショックを感じる他にも、ガクガクとした感覚やクリープ現象がなくなる、走行して数分から数十分後に警告灯がつくなどの症状もあります。

走行に違和感があることから、「いきなり止まってしまうのではないか」と不安を感じる部分であるほか、トランスミッションが温まると症状が悪化することも考えて早期に修理しておきましょう。

アウディA4のSトロニックの故障では、部品代や工賃などで「約60〜80万円」がかかります。

MMIの故障

アウディA4では、MMI(MultiMediaInterface)と呼ばれる独自のインフォテインメントシステムで、故障が発生することがあります。

ナビ・オーディオ・車両設定機能など、多くの機能を備えており非常に便利な一方で、ブラックアウトしたり、突然正常に動かなくなったりする症状が現れます。

その他にも、起動時間が遅くなる、操作ができなくなるなどの症状もあり、早期の対処が必要です。

アウディA4のMMIの故障では、部品代や工賃などで「約30〜40万円以上」がかかります。

スタートストップの故障

アウディA4では、アイドリングを制御するスタート・ストップが故障することもあります。

車輪速度センサーの断線といった内部の不具合により、勝手にエンジンが切れるという症状も出てきます。

多くはコンピュータにアクセスし、ダイアグテスターによって原因を特定しなければ対処できないものです。

アウディA4のスタートストップの故障では、部品代や工賃などで「約4〜5万円」がかかります。

水温警告灯の点灯

水温警告灯点灯故障

アウディA4では、走行中に突然水温警告が点灯し、ラジエターで発生した冷却水の異常を伝えるケースがあります。

水回りの警告なので、できる限り早めの対応を必要とされ走行を一時的に中止し、専門的な判断を受ける必要がある状態です。

走行を継続すると別箇所でのトラブルに繋がり、大きな故障のきっかけとなるため、レッカー車を手配しましょう。

アウディA4の水温警告点灯の故障では、ウォーターポンプ交換代や工賃などで「約8〜10万円」がかかります。

クーラントの減少による警告灯の点灯

アウディA4の故障では、ラジエーターのクーラントが減っている状態を知らせる警告灯が点灯するケースがあります。

すぐに減ってしまうものではありませんので、クーラントの補充で急場はしのげますが、2~3日程度で再点灯しますから、遠方へのドライブは避け、整備専門家の判断を受ける必要があります。

アウディA4でクーラントが減る警告灯の点灯では、ラジエターリザーブタンク、ホースの交換等で「約10〜12万円」の費用が目安です。

その他

アウディA4の故障では、そのほかにも以下が発生しやすくなります。

  • エンジンのアイドリングが不安定になる
  • 冷却水の漏れによって警告灯が点灯する
  • 信号待ちからなどの発進時にドンとショックを感じる
  • MMIの画面が全く映らなくなる

A4の故障箇所と費用まとめ

・Sトロニック(DSG)の故障:60〜80万円
・MMIの故障:30〜40万円
・スタートストップの故障:4〜5万円
・水温警告灯の点灯:8〜10万円
・クーラントの減少による警告灯の点灯:10〜12万円

アウディA4における故障・修理の流れ

アウディ 故障 a4 修理 流れ

アウディA4における故障・修理の流れは、以下のとおりです。

  • ディーラー・専門店に見積もりをもらう
  • 予算に合わせて修理を受ける

場合によっては、予算が足りなかったり、想定以上の費用で買い替えを検討したりすることもあります。

アウディA4の故障を安く修理するなら

アウディA4の故障なら、アウディ専門店のカムズにおまかせください。

  • パーツ代が高くて困っている
  • 敷居が高くて修理を依頼しにくい
  • 緊急対応をお願いしたい

アウディA4の故障に限らず、専門店として30年以上の実績と高い技術力で、低価格・高品質な修理をお約束します。

お困りの際は、先ずはご来社いただき症状をお見せ頂ければ適切なアドバイスもさせていただき、お見積りもご提示させていただきます。

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アウディA4の故障で知っておきたいポイント

アウディA4 アバント

アウディA4の故障で知っておきたいポイントは、以下のとおりです。

症状に気がついたらお問い合わせ

  • エンジンのアイドリングが不安定なった
  • エンジンの吹け上がりが悪くなった
  • 異音などの音に敏感になる
  • 警告灯が点灯したら放置しない

エンジンのアイドリングや吹け上がりの不調は、アウディの代表的な故障によって引き起こされる症状です。

また、各種パーツの破損では異音を発生させるケースが多いため、敏感に感じ取れると早期発見に繋がります。

なお、警告灯が点灯した場合でも走行できることで軽視されやすいですが、放置すると大きなトラブルに発展することも少なくありませんので、すぐに問い合わせしてください。

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そのほか、代表的な故障で知っておきたいポイントを以下の3つにわけて紹介します。

  • 細かい部分で故障が発生する
  • アバントが故障しやすいとはいえない
  • エンジンのアイドリングが不安定になる
  • イグニッションコイルの不良で故障する

細かい部分で故障が発生する

アウディA4に限った話ではありませんが、以下のように細かい部分で故障が発生する可能性があります。

  • サイドミラーの落下
  • 天井の剥がれ(経年劣化)
  • ドアタッチセンサーの異常
  • エンジンオイルの漏れや滲み
  • ヒーターが効かない など

日本特有の気候にそぐわないこと、年式によっては経年劣化で徐々に傷みがきてしまうことが理由です。

いずれも修理によって改善できるものの、やや維持費用が気になるといったことは起きてしまうかもしれません。

ただ、ロングセラーモデルで多くの人が利用していることもあり、故障の報告数はその人数に比例することを考えると大きな欠点とはならず、修理に対応してもらいやすいメリットもあると考えられます。

アバントが故障しやすいとはいえない

アウディA4で根強い人気を誇るアバントですが、「故障しやすい」「中古車はやめたほうがいい」と見聞きした人もいるでしょう。

じつは、故障の報告数が多いのはそれだけ多くの人が乗っているということであり、一概に故障しやすいとはいえません

確かに、リコール情報も一定数ありますが、乗り手によっても状態は大きく変わります。

場合によっては、走行距離が少なく一般的に上質な車両でも、後から多くのトラブルに見舞われることもあります。

大切なのは、購入前にプロの手でしっかりと整備されているか、そしてトラブルに対応できる整備工場が近くにあるかなどです。

日本車と比べると故障しやすい側面はあるとはいえ、故障の報告数で欠点だらけとはいえないことも知っておきましょう。

エンジンのアイドリングが不安定になる

アウディA4では、エンジンヘッドガスケット不良によりエンジンのアイドリングが不安定になる故障があります。

原因は、エンジンタペットカバー不良により、スパークプラグにオイルが滲み失火してしまい、4気筒で回るところが3気筒となるといったものが代表的です。

オーナー様は、通常走行ができないケースとなりますので、修理工場へ保険会社やJAFなどのレッカーサービスの活用で早期に整備工場へ修理を依頼しましょう。

イグニッションコイルの不良で故障する

アウディA4では、イグニッションコイルの不良により、エンジンのアイドリングが不安定になる故障があります。

原因は、イグニッションの不良または経年劣化により失火し、エンジンガスケットと同様に4気筒で回るところが3気筒となるといったものが代表的です。

こちらも、通常走行はできないことがほとんどであることから、修理工場へ保険会社やJAFなどのレッカーサービスの活用で早期に整備工場へ修理を依頼しましょう。

アウディA4の故障に関するリコール情報

アウディA4の故障に関するリコール情報は、以下のとおりです。

  • 制御プログラムの故障

制御プログラムの故障

アウディA4では、2017年4月13日に以下4種類の故障(不具合)が報告され、改善の案内が出されています。

  • ESPコントロール
  • メーターパネルユニット
  • エンジンコントロールユニット
  • トランク開閉用モーター

対象の車種は、以下のとおりです。

平成27年12月16日~平成28年8月12日アウディA42.0T
アウディA42.0Tq
平成28年1月7日~平成28年4月11日アウディA42.0Tq
平成28年4月11日~平成28年7月20日アウディA42.0Tq
平成27年12月16日アウディA42.0T
アウディA42.0Tq

【アウディ公式】AudiA4ESP、メーターパネル、エンジンコントロールユニット、トランク改修

エアロダイナミックトリムの故障

アウディA4では、リアガラスの両端にあるエアロダイナミックトリムで一部が剥がれて異音が発生し、リコール情報が発表されています。

対象の車種は、以下のとおりです。

平成28年1月22日~平成29年1月16日アウディA42.0T
平成28年9月15日~平成29年1月25日アウディA41.4T
平成28年8月12日~平成29年1月25日アウディA4オールロード
平成28年1月22日~平成28年4月11日アウディA42.0Tq
平成28年12月14日~平成29年1月25日アウディA42.0T
平成28年4月11日~平成29年1月25日アウディA42.0Tq

【アウディ公式】AudiA4アバント/A4オールロード/S4アバントエアロダイナミックトリムの取付修正

燃料パイプの故障

アウディA4では、燃料パイプの取り付けボルトで締め付けトルク不足が発生し、リコール情報が発表されています。

対象の車種は、以下のとおりです。

平成28年11月12日~令和元年5月10日アウディA41.4T

【アウディ公式】AudiA4燃料パイプの取付修正

クーラントポンプの点検/交換及びECUのプログラムの故障

アウディA4では、エンジン冷却装置でクーラントポンプの湿度対策が不十分である事態が発生し、リコール情報が発表されています。

対象の車種は、以下のとおりです。

平成24年7月18日~平成24年10月17日アウディA4オールロード

アウディのリコールはすでにその多くが対応済みですが、新たな情報がないか気になった際には、以下のアウディ公式サイトで確認できます。

>>公式サイトのリコール情報検索はこちら

故障しにくいアウディA4の中古車の選び方

Audiアウディ A4 車検整備

故障しにくいアウディA4の中古車の選び方として、販売店を選ぶ際には以下のポイントを押さえましょう。

  • 納車前の整備をしっかりと行っているプロの販売店であること
  • アウディの整備にまで対応できる販売店であること
  • 商品車の販売状態が「室内外共に」綺麗で行き届いていること
  • アウディの販売・取り扱い実績が多くあること

また、中古車を選ぶ際に確認しておきたい代表的なポイントを以下にわけて具体的に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

  • リコール対象の改善は済んでいるか
  • 希望する機能やエンジンであるか
  • 故障を予防する方法を知っているか

リコール対象の改善は済んでいるか

アウディA4では、リコール情報が多いことから改善が済んでいるかを確認しましょう。

中古車のなかには対処済みでないものが含まれており、購入してから修理に向かう必要が出てしまいます。

およそ問題ないかと思いますが、失敗したくない場合は確認しておくと安心です。

希望する機能やエンジンであるか

アウディA4は、その種類の多さから機能や搭載されているエンジンに違いがあります。

エンジンを例に挙げると、FFは190PSに比べて、クワトロ(4WD)は252PSと力強い走りを実現できるといった形です。

7速Sトロニックが人気を博している一方で、乗り手の整備状況やメンテナンスによっては故障が発生する可能性があるため、しっかりと見極める必要はあるでしょう。

アウディの故障を予防する方法

アウディでは、車検・点検時にはエンジン内部の洗浄整備により、故障を予防する方法がおすすめです。

例えば、故障は早めの発見が必要なため、最低1年に1度は点検を行うと良いでしょう。

また、エンジンオイルの管理不足は重大な故障を招く可能性が高いことから、定期的な交換をおすすめしています。

さらには、アウディの故障で多いトランスミッションが精密機械であることも踏まえて、DSGオイルの定期交換により故障予防に努めましょう。

中古車オーダー販売 | カムズファクトリー

まとめ

アウディA4に発生しやすい故障と、修理費用の目安は以下のとおりです。

A4の故障箇所と費用まとめ

・Sトロニック(DSG)の故障:60〜80万円
・MMIの故障:30〜40万円
・スタートストップの故障:4〜5万円
・水温警告灯の点灯:8〜10万円
・クーラントの減少による警告灯の点灯:10〜12万円

中古車で購入した場合には、整備や現在の消耗品の状態によって、故障のしやすさが変わりますので、適切に対応を続けて長く乗り続けましょう。

A4の故障なら、アウディ専門店のカムズにおまかせください。専門店として30年以上の実績と高い技術力で、低価格・高品質な修理をお約束します。

中古車販売も手がけておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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