アウディの中でも、プレミアムコンパクトとして人気のあるA3。日本では1997年初頭から販売が開始され、2021年からもA3Sportbackを含むシリーズ4代目となる新型が続々登場しました。
このようにA3は長年愛されており、様々な故障・弱点の情報が飛び交っていることから、不安を抱えている人が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、アウディA3の故障や弱点を現役メカニックがわかりやすく解説します。
なお、本記事では以下の種類を「アウディA3」と総称し、その故障や修理について触れていますので、ぜひ最後までご一読ください。
- アウディA3
- アウディA3Sportback(スポーツバック)
- アウディA3アトラクション
- アウディA3クワトロ
アウディA3の故障なら、アウディ専門店のカムズにおまかせください。専門店として30年以上の実績と高い技術力で、低価格・高品質な修理をお約束します。
アウディA3で起きやすい故障と修理費用
アウディA3で起きやすい故障は、以下のとおりです。
A3で起きやすい故障
- エアコンの故障
- 足回りブッシュ類の故障
- パワーウィンドウの故障
- 冷却水の減少による故障
- EPC点灯故障
それぞれ、故障の内容と修理費用の目安を現役メカニックが紹介します。
いずれも故障してしまうと修理にかかる費用が高くなりやすいですから、日頃からメンテナンスを定期的に受けておきましょう。
エアコンの故障
アウディA3は、経年劣化によってエアコンの故障が発生しやすくなります。
エアコンを使用する季節で発生しやすくなり、エアコン全体の各部品の破損が徐々に増えるからです。
例えば、吹き出し口の風向きを変えるためにつけられた「エアダクト」の破損や、コンプレッサー(エアコンガスを圧縮する箇所)から異音が発生するなどが代表的です。
アウディA3のエアコン故障では、部品代・工賃・エアコンガス代などで「約2〜20万円」がかかります。
足回りブッシュ類の故障
アウディA3では、足回りのブッシュ類の経年劣化により、割れや劣化による故障が発生しやすくなります。
また、前輪に取り付けられているブーツのひび割れが起きることもあり、車検に通らない状態となる可能性も捨てきれません。
足回りブッシュ類のトラブルは、主にパーツの部分的な交換だけで対応できますが、定期的にメンテナンスを受けておかなければ気付きにくい部分です。
アウディA3の足回りブッシュ類の故障では、部品代・工賃などで「約8〜12万円」がかかります。
パワーウィンドウの故障
アウディA3では、パワーウィンドウの故障で動かなくなったり、異音が聞こえたりする故障もあります。
「ゴロゴロ」といった音が聞こえ出している場合や、動きが悪い場合はモーターに異常がある可能性が高いものです。
モーターの交換で改善する場合がほとんどですが、場合によってはドアそのものを取り替えて高額になることもあります。
アウディA3のパワーウィンドウの故障では、部品代・工賃などで「約6〜8万円」がかかります。
冷却水の減少による故障
アウディA3では、冷却水が減ってしまう故障があります。
極端に急に減ってしまう故障ではなく、ウォーターポンプ及びサーモスタットハウジングからの漏れが原因です。
この場合は、ウォーターポンプと一体となっているサーモスタットハウジングの交換が必要となります。
アウディA3の冷却水が減ってしまう故障では、部品・工賃などで「約7〜9万円」がかかります。
EPC点灯故障
アウディA3では、突然EPCランプが点灯する故障が多くあります。
故障原因としては、いくつかのパターンがありますが、かなり重度な状態ではATシフトも出来なくなるような症状もあるようです。
またEPC点灯後、当社にご入庫を頂き診断した結果、スピードセンサーの不具合からABSブレーキ系統への影響が出てしまっているといったケースもありました。
アウディA3のスピードセンサー不具合の故障では、部品・工賃などで「約5〜12万円」がかかります。
A3の故障箇所と費用まとめ
・エアコンの故障:2〜20万円
・足回りブッシュ類の故障:8〜12万円
・パワーウィンドウの故障:6〜8万円
・冷却水の減少による故障:7〜9万円
・EPC点灯故障:5〜12万円
アウディA3における故障・修理の流れ
アウディA3における故障・修理の流れは、以下のとおりです。
- ディーラー・専門店に見積もりをもらう
- 予算に合わせて修理を受ける
場合によっては、予算が足りなかったり、想定以上の費用で買い替えを検討したりすることもあります。
アウディA3の故障を安く修理するなら
アウディA3の故障なら、アウディ専門店のカムズにおまかせください。
- パーツ代が高くて困っている
- 敷居が高くて修理を依頼しにくい
- 緊急対応をお願いしたい
アウディA3の故障に限らず、専門店として30年以上の実績と高い技術力で、低価格・高品質な修理をお約束します。
お困りの際は、先ずはご来社いただき症状をお見せ頂ければ適切なアドバイスもさせていただき、お見積りもご提示させていただきます。
アウディA3の故障で知っておきたいポイント
アウディA3の故障で知っておきたいポイントは、以下のとおりです。
症状に気がついたら問い合わせ
- エンジンのアイドリングが不安定なった
- エンジンの吹け上がりが悪くなった
- 異音などの音に敏感になる
- 警告灯が点灯したら放置しない
エンジンのアイドリングや吹け上がりの不調は、アウディの代表的な故障によって引き起こされる症状です。
また、各種パーツの破損では異音を発生させるケースが多いため、敏感に感じ取れると早期発見に繋がります。
なお、警告灯が点灯した場合でも走行できることで軽視されやすいですが、放置すると大きなトラブルに発展することも少なくありませんので、すぐに問い合わせしてください。
そのほか、代表的な故障で知っておきたいポイントを以下の3つにわけて紹介します。
- リアゲートの故障は修理代が高くなる
- DCTミッションの故障には備えておく
- 故障は多く報告されているが欠点だらけではない
リアゲートの故障は修理代が高くなる
アウディA3のリアゲートは、ぶつけて動かなくなったり、凹んでしまったりすると修理代が高くなります。
国産車と比べると中古部品は少ないですし、新品で取り寄せすると塗装の必要があり高額となりやすいからです。
巻き込まれた事故といったことではやむを得ないですが、日頃から取り扱いには十分に注意しましょう。
DCTミッションの故障には備えておく
アウディA3で採用されているDCTミッションは、乗り手や整備によっては故障しやすくなる箇所です。
後述していますが、数百台とはいえリコールの対象となった部分を含む場所ですし、運転が荒いと消耗品の摩耗が起きたり、経年劣化による痛みが早くなったりします。
発進時に異音がある、または変速時に衝撃を感じるなどの症状がないかを事前に確認しておきましょう。
シフトショックに要注意
走行に関して、シフトショックと言う言葉を聞いたことがあるかと思いますが、DCTオイルの管理不足から起こるトラブルで発生することがあります。
場合によってはDCTミッションの代替となるケースもあることから注意が必要です。
また、DCTオイル交換により予防も必要となります。
当社カムズのように中古車であっても整備・点検がしっかりと行われているものであれば、消耗品の交換や走行の違和感チェックは実施されているものです。
試乗できない場合はやむを得ないものですが、安心できない場合は故障には備えておくことをおすすめします。
故障は多く報告されているが欠点だらけではない
アウディA3は乗り手が多いことから、他の車種と比べて故障が多く報告されている一方で、欠点だらけではないことも知っておきたい情報です。
例えば、報告されている代表的な故障は、以下が挙げられます。
- ミッションの故障
- アイドリングストップの故障
- パーキングブレーキの故障
- ドアロックの故障
- ナビ(バックカメラ)の故障 など
ただ、こうした故障の報告が多いからといっても、アウディA3は欠点が多く悪い車と決めつけてしまわないようにしましょう。
なぜなら、アウディA3は何度もリニューアルやマイナーチェンジを繰り返し、長く愛されてきた車種であることから、その乗り手の数だけ故障の報告数も多い傾向があるからです。
「故障が多いから欠点だらけ」ではなく、「乗り手が多く故障を見つけやすい(対処もしやすい)」と考えて、本当に乗りたいかという気持ちの面で選ぶことをおすすめしています。
アウディA3の故障に関するリコール情報
アウディA3の故障に関するリコール情報は、以下のとおりです。
- 燃料パイプの故障
- Sトロニックの故障
燃料パイプの故障
アウディA3では、燃料パイプに不具合があり、走行振動においてボルトが緩むことにより、燃料が漏れたり、走行不能になったりすることから、リコール情報が発表されています。
対象の車種は以下の通りです。
平成27年6月20日~平成30年7月5日 | アウディA3SB 1.4T 90kw |
平成27年6月20日~平成30年7月5日 | アウディA3セダン 90kw |
Sトロニックの故障
アウディA3は、7速Sトロニック型のメカトロニクスにおいて、ハウジングに亀裂が発生することを受け、リコール情報が発表されています。
対象の車種は以下の通りです。
2011年3月28日~2012年10月29日 | アウディA3 1.8T アウディA3 1.4TFSI |
アウディのリコールはすでにその多くが対応済みですが、新たな情報がないか気になった際には、以下のアウディ公式サイトで確認できます。
>>公式サイトのリコール情報検索はこちら
故障しにくいアウディA3の中古車の選び方
故障しにくいアウディA3の中古車の選び方として、販売店を選ぶ際には以下のポイントを押さえましょう。
アウディA3販売店の選び方
- 納車前の整備をしっかりと行っているプロの販売店であること
- アウディの整備にまで対応できる販売店であること
- 商品車の販売状態が「室内外共に」綺麗で行き届いていること
- アウディの販売・取り扱い実績が多くあること
また、中古車を選ぶ際に確認しておきたい代表的なポイントを以下にわけて具体的に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- 整備は行き届いているか
- グレードの特徴は自分にあっているか
整備は行き届いているか
アウディA3を選ぶ際には、整備(定期メンテナンスや清掃等)が行き届いているかを確認します。
なぜなら、消耗品や故障のリスクを未然に防げず、長く乗るために必要な維持コストが高くつく可能性があるからです。
例えば、エンジンルームにスラッジ(黒い汚れ)があれば、不完全燃焼や焼付きの危険があり、走行不能といった大きなトラブルが発生するリスクがあります。
他にも、消耗品を交換せずに乗り続けていた場合は各所で傷みが発生し、何度も整備に通うことになり高額な修理費用がかかるといったことも少なくありません。
これからアウディA3に乗り続けていくことを考えて、整備は一定の水準で実施されている販売業者から車体を選びましょう。
グレードの特徴は自分にあっているか
アウディA3の場合、グレードは限定車等を除けば2〜3種類程度となることから、装備品の確認はそれほど困難ではありません。
ご要望される装備をしっかり確認し、購入する必要があります。
種類が豊富で迷ってしまったときには、カムズへお問い合わせいただき、ご希望に沿った中古車をご提案することもできます。
アウディの故障を予防する方法
アウディでは、車検・点検時にはエンジン内部の洗浄整備により、故障を予防する方法がおすすめです。
例えば、故障は早めの発見が必要なため、最低1年に1度は点検を行うと良いでしょう。
また、エンジンオイルの管理不足は重大な故障を招く可能性が高いことから、定期的な交換をおすすめしています。
さらには、アウディA3の故障で多いトランスミッションが精密機械であることも踏まえて、DSGオイルの定期交換により故障予防に努めましょう。
まとめ
アウディA3に発生しやすい故障と、修理費用の目安は以下のとおりです。
A3の故障箇所と費用まとめ
・エアコンの故障:2〜20万円
・足回りブッシュ類の故障:8〜12万円
・パワーウィンドウの故障:6〜8万円
・冷却水の減少による故障:7〜9万円
・EPC点灯故障:5〜12万円
中古車で購入した場合には、整備や現在の消耗品の状態によって、故障のしやすさが変わりますので、適切に対応を続けて長く乗り続けましょう。
A3の故障なら、アウディ専門店のカムズにおまかせください。専門店として30年以上の実績と高い技術力で、低価格・高品質な修理をお約束します。
中古車販売も手がけておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。