アウディのエンジンを長く健康に保つためには、正確なオイル管理が不可欠です。そのため、オイルが不足していればエンジンは過酷なダメージを受け、多すぎても性能が低下するという複雑な事態に頭を抱えることになりかねません。さらに、実際の手順や目安が曖昧で、どうしたら良いのか困る方もおられます。
そこで、この記事では、アウディのオイル量の適正な目安から確認方法、補充タイミング、さらにはオイル管理に関する多くの疑問に詳しく解説します。この記事を読むことで、次回のオイル交換まで心に余裕を持って過ごしましょう。
アウディのオイル量の目安
アウディの各モデルでは、推奨される純正オイルの粘度があり、それに応じて必要なオイル量も異なります。大まかな目安を、下表にまとめました。
車種 | 純正オイル粘度 | オイル量 |
---|---|---|
A1 | 5W-30 | 4.0 |
A3 | 5W-30、5W-40、10W-40 | 3.6〜6.0 |
A4 | 5W-40、10W-40、15W-40、5W-30 | 3.5〜6.0 |
A5 | 5W-30 | 4.6〜6.3 |
A6 | 10W-40、5W-30 | 4.6〜8.1 |
A7 | 5W-30 | 4.6〜8.1 |
A8 | 15W-40、0W-30、5W-30 | 4.6〜11.5 |
Q3 | 5W-30 | 4.6 |
Q5 | 5W-30 | 4.6〜6.2 |
Q7 | 0W-30 | 8.1〜9.1 |
TT | 5W-30、15W-40、0W-30 | 4.5〜5.5 |
例えば、小型車のA1では純正推奨粘度は5W-30で、約4.0リットルが必要です。家族向けのA3は5W-30、5W-40、10W-40の粘度で、オイル量は3.6リットルから6.0リットルまでとモデルによって変わります。
なお、公式なサービスマニュアルやディーラーの推奨に沿ってオイルを選ぶことが、もっとも確実な方法と言えるでしょう。ほかにも、以下のサイトでオイル量が公開されています。
HKS:https://www.hks-power.co.jp/product/oil/list_imported_car/audi.html
NEOPLOTEX:https://www.neoplotex.com/data/img/oil/audi_20140610.pdf
アウディのオイル量を確認する方法
アウディのオイル量を確認する方法は、以下のとおりです。
アウディのオイル量を確認する方法
- レベルゲージ(棒/ディップスティック)
- MMI/電子オイルモニターでの表示
- オイル警告灯
レベルゲージ(棒/ディップスティック)
アウディのエンジンオイル量を確認する際、レベルゲージ、一般にディップスティックと呼ばれる棒を使用します。また、データがない場合でもこの方法を用いることが可能です。
確認する際には、エンジンが冷えた状態、できれば車を一晩静置した後に行うのが最適です。
- 車を平らな場所に停め、ボンネットを開けてディップスティックを探す
- ディップスティックを引き抜き、きれいな布かペーパータオルでオイルを拭き取った後、再度挿入
- オイルの濡れた範囲を指示するマーキングを確認
なお、正しいオイル量は、MAX(最大)とMIN(最小)のマークの間に位置することが理想です。この方法は車両情報が手元になくても行え、オイルの色や状態もチェックできるため、オイルの質も同時に確認可能です。
MMI/電子オイルモニターでの表示
近年のアウディ車では、MMI(マルチメディアインターフェース)や電子オイルモニターを利用して、オイル量を簡単にチェックできます。
アウディのMMIを使ったオイル量確認手順は、次のとおりです。
アウディのMMIを使ったオイル量確認手順
- アウディを水平な地面に停め、エンジンをオフにして少し待つ
- 車内からMMIシステムを起動して、「CAR」メニューを選択
- 画面表示の指示に従って、「Service & Checks(サービス&チェック)」または「Engine oil level(エンジンオイルレベル)」を選ぶ
- オイルレベルがディスプレイに表示される
MMI/電子オイルモニターを使うことでチェック作業を省き、迅速にオイル量を知ることが可能です。
オイル警告灯
アウディ車のオイル警告灯は、オイル量が低下しているか、もしくはオイル圧が正常でないことをドライバーに警告するためのものです。この警告灯が点灯した場合は、オイルの状態を早急に確認し、必要であれば補充またはオイル交換を行う必要があります。
オイル警告灯の意味
基本的に、点灯しているときには、エンジンに重大な損傷を与える可能性があるため、車の運転は避けて速やかに対応してください。ただし、オイル警告灯が点いていないからといって、定期的なオイルチェックと交換が不要になるわけではありません。
オイル警告灯は、あくまでも緊急時の警告システムであるため、定期的なメンテナンスを怠らないようにしましょう。
アウディのオイル量が表示されない場合は?
アウディでは、オイルレベルの確認をモニターで行うシステムが採用されており、昨今の欧州車ではオイルレベルゲージ(ディップスティック)が装備されていないモデルも増えています。
オイル交換後やエンジン稼働中にオイル量が表示されない場合は、まずは車両が暖気状態であることを確認してください。その後、2〜10分程度待つ必要があります。なお、表示されるまでの時間はあくまで目安です。
エンジンが冷えている状態では正確な測定ができないため、エンジンを温めることが肝要です。それでも表示されない場合は、オイルレベルセンサーの故障が考えられるため、その際はアウディ専門店などに相談してください。
- 専門店:カムズファクトリーのオイル交換は『こちら』
アウディのオイル量を見て補充するタイミング
アウディ車に推奨されるオイルの交換サイクルは、ロングライフオイルを使用した場合に約15,000〜30,000kmを目安とします。
しかし、日本の土地環境で使用する場合、オイルは劣化する速度が異なるため、5,000kmごとのチェックを受けておくと安心です。定期的にチェックし、必要に応じて補充することで、アウディ車のエンジンをより長く、より良い状態で維持できるでしょう。
アウディのオイル量を適切に維持する理由
アウディのオイル量を適切に維持する理由は、以下が挙げられます。
アウディのオイル量を適切に維持する理由
- エンジンのパフォーマンスの保持
- 摩耗防止
- 熱の放散
- エンジン寿命の延長
エンジンのパフォーマンスの保持
アウディのエンジンが高い性能を発揮するためには、オイル量を適切に維持することが極めて重要です。最適なオイルレベルはエンジンの効率性を高め、燃費向上やトルクUPなど様々なメリットが得られます。
また、十分な量のオイルによりエンジン内部は適切に潤滑され、各部品が余計な抵抗なく滑らかに動作します。その結果、即応性のあるアクセルレスポンスや一貫した出力を実現できるものです。
摩耗防止
アウディのエンジンオイルは、摩耗を防止するという重要な役割も担っています。エンジンはその複雑な構造の中で、数えきれないほどの部品があり、それらは常に高速で稼働しています。
オイルが不足している状況では、部品間の摩擦が増大し、結果としてエンジンの摩耗が早まります。その際、適切なオイル量を保つことで、部品間の潤滑が保たれ、直接金属が触れ合わずオイル膜を介した動作が可能です。
そうすることで、内部部品の寿命を大幅に延ばし、予期せぬ故障や高価な修理を回避することにもつながります。
熱の放散
アウディのエンジンは、高出力を誇るがゆえに、運転中には大量の熱を発生させます。エンジンオイルは、この迅速な熱の分散と放出に不可欠な役割を担います。
適切な量のオイルが存在すると、オイル自体が熱を吸収し、エンジンの過熱を効果的に防止するための冷却系に熱を移動させます。特に夏場や長時間の運転では、冷却システムへの補助としてオイルが役立つでしょう。
エンジン寿命の延長
また、アウディのオイル量を適切に維持することは、エンジン寿命を延ばすために効果的な方法の1つとなります。エンジンが適切に潤滑されることで、摩耗や損傷のリスクを最小限に抑え、内部の効率的な熱管理を可能にするためです。
これにより、エンジンは長期間にわたりその性能を維持でき、部品の摩耗や故障によるコストのかかる修理を避けられます。したがって、オイルチェックと交換スケジュールの遵守は、エンジンの健全性を維持し、アウディの品質を高く保つためにもつながると言えるでしょう。
アウディのオイルレベルのチェックは時間がかかる
アウディのオイル交換を検討した際、MMIが判断するオイルレベルを基準とします。しかし、すぐに表示されないときもあるでしょう。この場合は、2〜10分ほど待ってみてください。エンジン温度が安定したら、オイルレベルの情報が閲覧できます。
アウディのオイル交換時期のリセット方法
アウディ車のオイル交換時期のリセット方法は、モデルによって異なりますが、多くの場合はシステムの操作により行えます。
オイル交換時期のリセット方法
- MMIの「CAR」ボタンを押す
- 「整備点検」を選択する
- 次に「整備点検時期」を選ぶ
- 「オイル交換時期のリセット」を選択する
- 「はい」でリセット完了
ただし、このリセット手順はアウディ A1といった一部のモデルに限られる場合があり、他のモデルでは異なる手順が必要です。法定点検時期のメッセージ(Service Due)のリセットは、主にディーラーや専門店での対応が推奨されています。
アウディ専門店カムズファクトリーでのオイル交換
アウディ専門店カムズファクトリーでは、オーナー様のエンジンオイル交換のニーズに応じたサービスを提供しております。
アウディ車のメンテナンスでは、15,000kmから30,000kmごとのオイル交換が推奨されており、カムズファクトリーでは以下のオイル交換プランをご用意しております。
オイル交換プラン
※工賃別
交換作業は30分から1時間を見込んでおり、経験豊富なスタッフによる迅速な対応が特徴です。しかし、日本の走行環境を考慮すると、3,000kmから5,000kmごと、もしくは3か月から6か月ごとのオイル交換が理想的とされています。
もし、心配がありましたら、全体の状態を確認しながら適切な整備方法のご提案も可能です。アウディのオイル交換をお考えの際は、ぜひカムズファクトリーをご利用ください。
アウディのオイル量に関するFAQ
最後に、アウディのオイル量に関するFAQへ回答します。
アウディのオイル量に関するFAQ
- アウディS1のエンジンオイル量は?
- アウディA3は何リットル入る?
- アウディのエンジンオイル補充は何キロごとにすればいいですか?
- アウディA1のエンジンオイルの規格は?
- Audi A6のエンジンオイルの量は?
正確なオイル量を知るために、もっとも安全で確実な方法は、お車のメンテナンスマニュアルを参照するか、信頼できるアウディ正規ディーラーへお問い合わせいただくことです。
アウディS1のエンジンオイル量は?
アウディS1のエンジンオイル量は、約5.8リットルのオイルが必要です。しかし、標準的なガイドラインであり、具体的なオイル量はお車のエンジン型式や年式、機械のコンディションによって変動する可能性がある点、ご理解いただきたいと思います。
アウディA3は何リットル入る?
多くのA3モデルでは、エンジンオイル容量が4リットルから5リットルの範囲に設定されていることが一般的です。ただし、これは大まかな数値であり、モデルによってはこの量が上下することもあります。
アウディのエンジンオイル補充は何キロごとにすればいいですか?
アウディ車のエンジンオイルについては、基本的にはロングライフオイルを使用し、メーカー推奨の間隔である15,000kmから30,000kmごとの交換を目安としています。
ただし、実際の使用状況、日本の気候や運転習慣によっては、より短い間隔での交換・補充が必要になることもあり、一部のオーナー様には3,000kmから5,000kmごと、もしくは3か月から6か月ごとにオイルを交換することが推奨される場合もあります。
アウディA1のエンジンオイルの規格は?
アウディA1のエンジンオイルの規格は、アウディが推奨するVW 502 00 / 505 00やVW 504 00 / 507 00といった規格を満たした製品を選ぶと良いでしょう。
Audi A6のエンジンオイルの量は?
Audi A6の様々なモデルとエンジンタイプにより、エンジンオイルの必要量は異なるため、一概に決めることはできませんが、多くの場合、4リットルから6リットルの間が標準的なオイル量となります。
まとめ
アウディ車のエンジンオイルの適切な維持は、エンジン性能の最適化、摩耗防止、熱放散の改善、そしてエンジン寿命の延長に役立ちます。
また、オイル量の確認と補充は、ディップスティックや電子インジケーターを使って定期的に行われるべきですが、それには正確さと適切なタイミングが求められます。
アウディはモデルごとにオイル量が異なるため、専門の技術者のいる信頼できるサービスにオイル交換を依頼することをおすすめします。
アウディのオイル管理に関するさらなる情報と専門的なサポートについては、弊社カムズファクトリーのオイル交換ページをご覧ください。
- 専門店:カムズファクトリーのオイル交換は『こちら』